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数字で変える計画術、数にまつわるエトセトラ

1月が終わって、2021年は残り11カ月になりました。

2021年の目標を立てた方は順調に進んでいるでしょうか?

「1ヶ月経つのが早いな〜」という声をよく見かける一方で、2021年はまだ11ヶ月もあると考えるとまだまだ余裕もありますね。

ところで、先日こんなツイートをしました。

 

実は1年は「52週間」、こんなに短くて早く終わってしまう1週間が52回しかないのです。

ぼくたちは「1年」や「1ヶ月」、「1週間」でよく計画を立てますが、実はそういった数字は区切りがいいだけの曖昧な数字であって、計画を立てる上では表現を変えたほうがいい場合があります。

今回はそんな数字の中から、常に意識すべき3つの数字と、それにあった計画の立て方をご紹介します。

とらべあー
とらべあー
登場する数字は「52」、「40」、「50」です。なにかわかるかな?




1年にまつわる”52”

冒頭にご紹介した1年=52週間です。

例えばこんな目標を立てた人がいるとします。

ダイエットのために、1週間に1回10km走るぞ!

10kmと具体的な数字の目標があるのはいいですね。

でも、1位週間に1回しか走らないとすると、年間52回しか走れません。

1週間に1回走っているといえば「それなりに運動しているんだな」と感じますが、実は1年に365日あるうち52日しか走ってないと言われると、あまり痩せる気がしません。

さて、もう1つ例をあげてみましょう。

Youtubeに動画を毎週投稿する!

もちろん目標をしっかり立てていて、とてもいいことだと思います。

ただ、本当にその数字が適正か?計画の立て方が正しいかを考える必要があります。

ご察しの通り、1週間に1回であれば年間に52回です。この数字が足りるのか足りないかはどんな目標があるか次第です。

では、どのように計画を立てたらいいのでしょう?

POINT目標と計画を混同しない。

Youtubeの例の場合、「1週間に1回の動画をアップ」というのは、何かしらの目標を達成するための手段を1週間に区切った時の行動計画です。

最終的な目標は「Youtubeに動画をアップすること」自体ではなく、「年に◯万円を稼ぐ」とか「◯人のサブスクライバーを獲得して△という活動を広める」とかであると思います。

またダイエットの例の場合も同様に、1週間に1回10km走ることが目標ではなく、「◯kgになるまで減量する」や「昔履いてたジーンズをもう1度履けるようにする」など具体的な目標があると思います。

この場合も大きな目標があって、「1週間に1回」というのは、その目標を達成するための行動を短い期間で区切った計画です。

では、どのように目標を立てればいいのでしょう?

POINT目標達成するために必要な行動計画を逆算する

Youtubeで「年に◯万円を稼ぐ」という目標から「ある一定期間に必要なアップロード数」計画する場合、先駆者たちの実績などから「1年で◯本アップする必要がある」という仮定をします。

仮定をもとに、「1週間では△本(1年の数÷52)アップする必要がある」と逆算していきましょう。場合によっては1週間ではなく3日に1回かもしれませんし、毎日かもしれませんが、それは目標の大きさと期限次第になります。

ダイエットの場合も、「いつまでに◯kg痩せる」ために「ある期間でどれだけ走ればいいのか」を決める場合は、自身の状態や消費カロリーなど計算したり、似たようが目標を達成した人の経験から必要な行動量を仮定し、1週間など短期間での行動量を計画します。

1週間の行動量を計画した場合、1ヶ月や半年など中期での計画も設定し、途中で見返すことで、その行動量が目標達成するために適しているか進捗管理をしやすいのでオススメです。

また、最終的な目標から逆算すると、それを達成するためには「行動量」だけではなく、「戦略」も必要になることがわかりますので、「1週間で◯◯する」というのは、全体的な計画のうちの「行動量」ということを意識しましょう。




 

1週間にまつわる”40”

会社勤めをしている場合、1週間で意識する時間は「1週間の勤務時間=40時間」という数字です。

通常の勤務時間は1日=約8時間前後x5日=40時間ですね。

これだけ聞くと、長いのか短いのか、あまりイメージできないかもしれません。

では、40時間を1時間のコマが40個と考えるとどうでしょうか。

ぼくはこのコマで考える例を言われた時、初めて1週間の短さに気づきました。

例えば、1日の予定に2時間の会議が2個と1.5時間かかりそうな資料作り2個があるとします。

この時点で1日8コマ分のうち7コマ、1週間40コマのうち7コマです。

もちろん、仕事は予期せず降ってきたりしますので、残りの1コマ(1日)や33コマをすでに抱えている他の仕事に全て使えるわけではありません。

こう考えるとびっくりするほど短く感じます。

POINTこのタスクは本当に40分の1コマ使う価値があるか?を問う。

先程の例で、会議は2時間と書きました。よくある設定時間だと思います。

設定時間をなんとなく2時間にしているなら、もしこの会議の設定時間を1.5時間としておけば、その時間で終われないか?本当に2時間掛ける必要があるか?と考えましょう。

その仕事に◯時間掛けることで、どのような効果(結果)が得られるのか?コスパを意識することも大切です。

とらべあー
とらべあー
2時間だと長いけど1時間半だとギリギリ、でも1時間45分で終わらせるって違和感があるなという場合は、13:15-15:00など開始を15分縮めるのがオススメです。前に何か予定があるように思わせて、違和感なく15分の節約ができます。

先ほどの資料作りの1つがプレゼン用資料だったとしましょう。1.5時間の資料作りのうち、実は大枠の資料作りは30分で済んで、残りの1時間はいかに綺麗に見せるかを修正する予定だったとします。

これが内容をある程度知っている身内用のプレゼンであれば、大枠を30分で作って体裁を整えるのに15分、残りの45分を発表の練習や根回しに使った方が、同じ1.5時間でも効果がある可能性があります。

また、資料作りが得意な同僚に、同僚が抱えている自分が得意な作業と交換して、時間短縮を図ることもできます。

少し端的な例でしたが、その「作業」と「作業時間」の組み合わせが最適な効果をもたらすかを常に意識することで、週に40時間という短い時間で最高のパフォーマンスを発揮しましょう。

とらべあー
とらべあー
急に降ってきた仕事を断ることも大事。その依頼のどこに価値があるのか、本質を捉えて取捨選択しましょう。エッセンシャル思考/グレッグマキューン著という本がオススメです。中田敦彦さんのYoutube大学でも取り上げられていますのであわせてどうぞ。

1週間にまつわる”50”

さて、1週間の勤務時間が40時間というお話をしましたが、「50時間」というのは1週間で趣味や副業に集中して使える作業時間です。

1週間は1日24時間x7日=168時間で誰にでも平等にある数字です。

ここから勤務時間の40時間を引くと128時間ですね。

厚生労働省の調査によると、日本人の平均睡眠時間は6〜7時間が多いとされています。

短めにとっても6時間x7日=42時間で、128時間から引くと86時間です。

通常の会社員であれば、この勤務+睡眠の82時間は変えることができません。

次に、人によっては集中して作業できる「ながら時間」で大きいのは、通勤時間と会社での昼休憩です。

通勤時間はニッセイ基礎研究所の2020年の調査では往復で約1時間20分、1週間で6時間40分かかっています。昼休みは大体1時間x5日で5時間になります。

これを82時間から引くと、約70時間です。

最後に、ばらつきはありますが、日々の家事(食材買い出しなど含む)や身支度(お風呂など含む)、食事などにはどれくらい使っているでしょうか。

筆者の場合、朝の食事や身支度に1時間、夜も同様に1時間、その他家事なども考えると、最低でも1日3時間はこれらの時間に割り当てられますので、1週間で21時間です。

ここまで書くと、1週間に集中できる時間は50時間しかないというのがわかっていただけたでしょうか。

1週間で50時間というのはとても短く感じますが、この数字はどういう意識をすればいいのでしょうか?

POINT1週間の行動計画は50時間の作業時間で可能な内容かを検証する

さて、最初のお話に戻ると、ある目標を達成するために逆算して、短期で取り組むべき行動計画を立てる必要があるとお話しました。

1週間で50時間というのは、その短期の行動が実行可能かを考える指標になります。

先程出した例で、1週間に1本の動画をYoutubeにあげようと思っていたものの、目標からの逆算で1週間に3本の動画をあげる必要があると気づきました。

もちろん計画を立てるだけであれば簡単ですが、これを実行に移さなければいけません。

今までは20時間で1本の動画を作れており、残り30時間は遊びに行ったりとその他の時間に使っていたとすると、3本では60時間が必要になり、全ての自由時間を捧げても10時間の不足となります。

このように、1週間の行動計画が今の環境のままで達成可能かどうかを判断する基準になります。

POINT必要な行動量を達成するための手段を徹底的に考えて実行する。

目標から逆算した必要な行動量に時間が足りない場合、行動量を減らすのではなく、どうしたら達成できるかを徹底的に考えます。

1週間の場合は、勤務時間の”40”と同様に、まずは50時間を50コマで考えます。50コマで考え、作業の取捨選択や作業効率化のための道具やアプリ、外注も検討しましょう。

1週間に50コマ(時間)しかないのに、本当にこの1コマ(1時間)を消費して作業するべきか、作業の効果は最大化できているかという意識が大切です。

もちろん168時間のうち、どうやっても変えられない82時間(睡眠と勤務)を引いた86時間という枠で考えてもいいと思います。

高い家賃を払っても会社の近くに住むことで、1日1時間の通勤時間を削減したり、食事は全てデリバリーにして買い物や調理の時間を削減したり、投資効果を見極めて、自由時間を増やすのも1つの手です。

とらべあー
とらべあー
残業をすればするだけ、この50時間は減少します。日本人は残業ありきで業務計画を考えがちですが、まずはきっちり40時間に留められるように行動計画を立ててみましょう。

まとめ

今回は「52」、「40」、「50」という数字を紹介しました。

ポイントをまとめると次のようになります。

要点まとめ
  • 目標と行動計画を混同しない
  • 曖昧な数字をもとに計画を立てない
  • 目標を達成するために必要な内容から逆算して行動計画を立てる
  • 少ない時間の中で最大の効果がある行動を常に意識する

曖昧な数字ではなく、目標を達成するために必要な内容から逆算して具体的な計画を立てましょう。

また、少し話はそれますが、「何もしない時間」というのも計画に組み込むのもオススメです。

できる人ほど何もしない時間を予定するとよく聞きますが、現代経営学の父と呼ばれ、「もしドラ」で話題になったピータードラッカーも「まとまった数時間を確保すること」こそ成果をあげる秘訣だと言っています。

「何もしない時間」には、外部からの情報をシャットダウンして頭をスッキリさせたりアイディアを考えてもいいですし、やろうと思っていたことを一気に作業する時間にしてもいいですね。

今回紹介した数字の変換は一例に過ぎないので、なんとなく設定されてる数字の区切りは別の表現に置き換えてみてください!

 

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