好きな言葉の1つに「Dolce far niente(ドルチェファールニエンテ)」というイタリア語があります。
Dolce far nienteとは「なにもしない喜び」という意味で、映画『食べて祈って恋をして』で見つけた言葉です。
映画の中では「The sweetness of doing nothing」って説明されていて、響きがすごくいい。いかにもイタリアって感じの言葉ですよね。
「食べて、祈って、恋をして」Dolce far nienteの紹介
ー 中略 ー
あれ?この会話のアメリカ人って言ってるけど、日本人のことを言っている…?
日本人の旅のスタイルで多いのは、ツアーに参加してあちこち行くわりに、観光地での滞在時間はすごく短かったり、ガイドブックの観光コースをしらみつぶしに行って、着いたらSNSにアップして完了!みたいなことが多いように感じます。
旅行後の話は「こことあそことそこに行ったよー!」、「何ヶ国行ったよー!」と達成報告のようで、「ここはこんな風に楽しかった、こんな経験がおもしろかった」という感想が少ないなって。
どっちが良いかは人それぞれなので、良い悪いをいうつもりはありませんし、予定を詰め込んで最初から最後まで弾丸でぶっ通しで楽しむ!って言うのも、楽しいのは知っていて、昔はそうしていました。
旅行での楽しみといえば、普段住んでいるところでは見られない建物や景色を見たり、食べ物を食べたりと言うのが一般的。
でも、「その場所の空気感、文化、人」っていうのも日常生活とは全く違っておもしろいものだと思います。
「ドルチェファールニエンテ(何もしない喜び)」を感じる旅のススメ

バリ島のチャングーという地域のゲストハウスに9日間滞在して、そこで会った欧米人とずっと一緒に過ごしました。
やることといえば、海を見たり、徒歩2分のビーチでサーフィンしたり、プールでぼーっとしたり、みんなでご飯食べたり、たまにヨガをしたり、読書したり、風を感じてゴロゴロするくらい。
唯一した観光は山に登ったサンライズを見たことと30kmほどママチャリでぶらっとしたこと。
毎日同じ場所を歩くから近所のインドネシア人とは顔見知りになってみんな話しかけてくるし、年越しの時はローカルの方ののイベントに参加させてもらった。みんなのほほんとして気さくで最高でした。
島の観光地やバリ近隣の島を転々としてたらできなかった体験だなって思います。
なんとなく行こうかなって思っていた観光地の何箇所かはほとんど行けなかったけど、満足度は最高で、また今度行けばいいかなって思ったりします。
もちろん旅の日数や一緒に行く人にもよるから、どっちがいいかなんてのはないけど、選択肢の一つとして知ってほしいです。
以前「ちょうど良いを探す」で書いた通り、自分にとってちょうどいいスタイルっていうのを見つけた方がきっと楽しい。
たまには、お気に入りの場所ででだらーんとぼんやりしてみるのもどうでしょうか。

世界のどこかで、ぼんやりしたい。
何もしない幸せ。Dolce far niente(ドルチェファールニエンテ)


この本と映画で英語の勉強をしました。比較的簡単な英語で、色んな国の人のイントネーションも聞けるので、映画が気に入ればオススメです。